アパート暮らしをしていた私が家を建てるきっかけとなったのは「子供の足音や声で隣や下の方に気兼ねなく過ごしたい。そして子供の成長によって、住居空間が手狭になってきましたが、のびのびと育てたい。ピアノ等も遠慮なく弾かせたい。」そうした事でした。

 建築業社さんの選定は近くの大手メーカー住宅展示場、玄関ポストに入ってきた折り込み広告をまずは参考にしました。そして、多くの物件を見学に行きました。新築の香りとして片づけられて何でもない方もいられるかもしれませんが、化学物質に過敏な妻の気分が悪くなり、30分も居られないモデルハウスもありました。

 実は、ローコストを強調していた別の工務店に心が傾いていました。そんな中、新聞紙面の広告で原さん(館林林業)を知り、なんとなく構造見学会に見に行きましたところ、長年住んでいた家の様で全然違和感が無く、自分達が求める家はここだと直感致しました。

 原さんから頂いたソフトを使用してパソコンで部屋のレイアウトを考えたり、住宅ローン支払いシミュレーションを自分で行ったりしました。住宅ローンで長期間、借金を返済する事への不安から東京のファイナンシャルプランナーへ相談もしました。返済が無理のない内容で組める事を確認し建築契約を結びました。

 上棟で今まで平地だった所に木材の骨組みで立体的な空間が現れ、いよいよ家ができるのだなと実感しました。

 その時、大勢の職人さんの仕事ぶりに感動し、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 家づくりには大まかに以下の5点にこだわりました。

 一つ目。冬に室内が乾燥しすぎない家づくりです。もともと私はノドが乾燥に弱く、すぐに炎症をおこしてしまうので適度な湿度条件で生活したいと思っていました。木材は調湿効果が高いので天井や壁で使用しました。断熱材は羊の毛を使い、壁には漆喰も塗りました。予算に限りがありましたので、キッチン、トイレ、階段、廊下の壁はビニールクロスにしました。また子供部屋の漆喰塗りは職人さんにお任せするのではなく、自分や子供で行い予算を抑えました。そして自分達で漆喰塗りをする事で家づくりの実感を子供に味わってもらいました。

 二つ目。オール電化の家にしましたが、キッチンの調理加熱機器は電磁波を考慮しなくても良い、ヒーター熱源機器を採用しました。そして、オール電化の夜間割引を利用して、蓄熱暖房を設置しました。蓄熱暖房はほんわかと暖かく、夜中、早朝に起きてきても寒くないので嬉しいです。なにより乾燥しすぎないのが良いですね。

 三つ目。浴室を2階に持って行きました。防犯性が高いので窓を開けたまま入浴できますし、お風呂の残り湯を利用して洗濯した衣服等はそのままバルコニーへ干せて、階段を使わず動線の減少となります。浴室は水漏れ時でも階下浸水とならない防水仕様になっているのを確認しました。

 四つ目。2階バルコニーの洗濯物を干す所は上に屋根がかかる構造にしました。共働きのため日中家にいないので、ちょっとした雨になったとしても直接洗濯物が濡れないようにしました。

 五つ目。一階玄関の隣に大きな納戸収納を設けた事です。そこには居間や和室に普段置かない工具、着なくなった衣類、スキーの板、そして外の土いじりで使用するシャベルなどを置いています。外から靴のまま出入りが出来るのが良いですね。天井には物干しを設けて除湿器を使い、梅雨時の乾燥室としても活用しております。

 その他として、照明やキッチン、お風呂など各住宅機器メーカーのショールームがある東京、太田、高崎へ積極的に見学に行きました。実際に目にする事でイメージがつきやすかったからです。

 こだわりを実現するのに色々と相談に乗って頂いた原さんには感謝を申し上げたいと思います。

 これから家を建てられる方へ建築業者を選ぶとしたら、私なら以下の様にアドバイスをしたいと思います。

 これから長いおつきあいとなりますから、建築業者の方の人柄、建築内容を十分に吟味し、納得された上で契約される事をお勧め致します。たくさんの業者さんがいますので、より自分に合う業者さんは必ずいると思います。

よき建築業者さんとめぐり会える事を願っております。

以上です。